【感想】NETFLIX映画「最悪の選択 CALIBRE」追い詰められていく主人公を見るのが辛い

NETFLIXオリジナル映画は続くよどこまでも。NETFLIX映画にハマっています。外れ率低し。
今回はイギリス映画。スコットランドの田舎(?)、高原地方を舞台にしたヒューマンドラマというか、スリラーというか。その名も「最悪の選択 CALIBRE」です。

概要

まだ新しい2018年のNETFLIXオリジナル映画。英語ですが、イギリスの作品です。そのため日本語吹き替えは入っていません。吹き替え声優ファンとしては寂しいところですが、役者さんの演技を楽しみましょう。

原題「CALIBRE」、邦題「最悪の選択 CALIBRE」。エクスティンクションのレビューでNETFLIXの邦題センスに激おこでしたが、今回のはとても良いと思います。シンプルながら、ネタバレ無く物語の展開を想像する余地があります。

監督さんはマット・パルマーという方で、このCALIBREでは脚本も書いています。長編映画は初のようですが、クオリティは極めて高く、面白い映画でした。

ジャンルとしてはスリラーかな。人間性を描いたヒューマンドラマとも言えると思います。ダークで重いので、気が滅入っちゃうような話なので疲れてるときにはおすすめしませんが、作品としてはよく出来ていて面白いです。

あらすじ

男同士で狩猟を楽しもうとスコットランド北部へ出かけた幼なじみの2人。だが週末の旅はたちまち悪夢に転じ、人としての本質を揺るがす耐え難い試練が待ち受ける。

最悪の選択 CALIBRE | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

主人公はヴォーンとマーカス、幼馴染。ヴォーンは妻が妊娠しており、いよいよ父親にならんというところです。やな予感しかしませんね(笑)。

週末に男二人でハンティング旅行へ向かう二人。宿泊先は狩り以外何もできなさそうな田舎ですが、パブで女性二人と知り合いいい感じに。妻がいるヴォーンは流石に遊びは控えますが、マーカスは派手目の女性との一夜を楽しみます。
健やかな朝を迎え、早速狩りに向かう二人ですが、ヴォーンは弾を忘れてしまいます。違法ですが、マーカスの銃を借りることに。このへんがタイトルのCALIBREの意味で、キャリバー、口径のことです。口径が合わなかったので銃ごと借りたのです。

当然、無事帰れるわけがなく、狩りにおいて想像しうる最悪の事故が起こってしまいます。しかし、事故は起こってしまうもの。その後の対応に人間性が出るわけですが、タイトルの通り“最悪の選択”をしてしまう二人なのでした……

キャスト

イギリスのビッグバジェットではない映画ということで、知っているキャストはいませんでした。しかし、ヴォーンを演じているのはJack Lowdenジャック・ロウデン、調べてみるとバトルフィールド1のキャンペーンでアラビアのロレンスことT.E.ローレンスのキャラクターモデル、声をやっている人でした。また、ダンケルクでもトム・ハーディと並んでパイロットを演じています。海に不時着するも、コックピットが開かずに危うく溺れそうになったところを船に助けられるあの人です。

もうひとりの主人公マーカスを演じるのはMartin McCann、こちらも全く知らない方なんですが、髭面もそうだし顔の作りがどことなくマイケル・ファスベンダーに似てるんですよね。顔全体を見るとファスベンダーよりだいぶ丸いんですが、口元なんかそっくり。同じようにイギリス英語でしゃべるので、ファスベンダーやなぁ、でも彼ほどはかっこよくないなぁと思いながら見てました。髪型が七三なんだもん(笑)

もうひとり、理性的な村の住人を演じている怖い顔のおじさんがどこかで見たことあるなぁと思ったんですが、アンダーワールド: エボリューションで悪役やってた人でした。Tony Curranさん。途中で化物に変身しちゃうけど。

感想

というわけで、ネタバレです!
見てない人はダメー!!

面白かったです。ただ、扱ってるテーマというか、ストーリーがシリアス、ダーク過ぎて気軽に見られる話じゃないですよね。
スコットランドの高原はとっても綺麗なんだけど、どこか陰湿な田舎の雰囲気。金田一耕助じゃないですけど、こういうのは日本でも海外でもおんなじなんでしょうか。

狩りのシーンでは「海外って森で普通にハンティングできるけど、ハンター同士で当たっちゃったりしないのかな」って考えながら観てた時にドンピシャで子供に当たっちゃったもんだからびっくり。
ははーん、これを隠滅するのが“最悪の選択”なのかなと思ったら、子供のお父さんが出てきて、そっちも殺しちゃってまたびっくり。今度は故殺だしもう言い逃れできないというか、逃げるしかないよね。

僕はこういう映画だと主人公がどんなに悪くても、主人公側に感情移入してしまうタイプなのでそこからはもう見るのが辛くて。大人と子供が行方不明なわけだし、映画の流れ的にももう主人公たちが逃れられないのは決まったようなものじゃないですか。だから後は主人公たちの姑息な隠滅が露呈し、追い詰められていく様をエンディングまで見せつけられると感じてしまうわけです。辛い。でも面白い(笑)。
被害者側、この場合は死んでしまった側の子供に感情移入して、早く捕まれバカども、という視点で見る方もけっこういるみたいですね。

あと僕はうじうじしたキャラが嫌いなので、泣き言を言うヴォーンよりも友人のためなら人を殺すことすらためらわなかったマーカスを応援してしまいます。友達想いが過ぎる(笑)

村人達もいかにも田舎というか、自警団気取りで村のことはよそ者には手出しさせん、な感じなので決して善良な市民ではないんですが、主人公たちに救いの道はないですしね……

しかし、結末はちょっとびっくりしました。村人はヴォーンにマーカスを殺させることで落とし前とするのですが、ヴォーン、さんざん無理無理言った挙げ句撃っちゃうんですよね。あれだけ罪の意識を感じ警察に行くべきだと言っていたくせに逃げるとは。自殺でもするかと思っていたので、一見矛盾する行動に感じましたが、よく考えれば終始ウジウジ逃げていたという点で一貫しています。しかし、命がけで自分を守ってくれた友人を自ら殺して、逃げおおせたと言えるのか? もちろんそんなことはなく、生まれた赤ちゃんを抱きながら、絶望した表情で映画は終わります。いいですね、この終わり方。これから先絶対に幸せにならないことを予見してくれてる。

時たま出てくるスコットランドの大自然のショットがとっても綺麗なんですが、重い話とのギャップがあって虚しい気持ちになる、雰囲気の良い映画でした。これは普通におすすめできます。心身が疲れていない時にどうぞ。

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