BOOKSCANに漫画のスキャンを頼んだ結果。
BOOKSCANに登録して早速「ホームセンターてんこ(5)<完> (KCデラックス)」をAmazonから直接BOOKSCANに発送したんですが、そのスキャンが完了したようなので実ファイルも交えてレビューしてみます。
結論から言いますと……残念な結果に。
まあ、180万円以上もする業務用スキャナを使っているし、チューニングラボとかすごそうな名前のがあるしって期待値を上げすぎたのは僕が悪い(笑)。
でも漫画に関してはほんとどうでもいいようなやつ以外は頼まずに自分でやるかなという感想です。
今回頼んだ「ホームセンターてんこ」5巻は200ページほどで右綴じになっている漫画本です。ちょうど最近念願の最終巻が発売されたので、Amazonで購入してそのままBOOKSCANに発送してみました。仕上がったPDFファイルは110MB程になりました。先頭から3ページほどを抜き出したPDFファイルを置いておきます。
この時点ではチューニングラボによる処理などは入っておらず、スキャンしただけの生の状態です。白黒ページもカラーでスキャンしているのがわかります。そのためちょっと紙質の色が出ちゃっていますね。裏写りも読みづらいレベルで入っています。まあ、Scansnapでもただスキャンしただけならこんなもんですから、画質はとやかく言いますまい。
ただ、本のカバーはなくなってしまうようです。うーんこれは残念すぎるよなあ。個人で自炊する時も一番面倒なのがカバーですし、代行サービスとしては効率化のために省いてしまうのが一番いいんでしょうが、オプションでもいいからそこはちゃんとやってほしかったところ。
BOOKSCANではPDF化が完了したファイルは追加でチューニングラボというサービスに回すことが出来ます。これはPDF化されているものをiPadやKindle用に最適化してくれるもの。ウェブページからリンクをいくつか押すだけですぐに注文でき、無料です。前述のとおりスキャンしただけでは読むに耐えません。僕も自炊するときにはPhotoshopのバッチ処理で読みやすいように画質を調整しています。自炊はスキャン工程よりこっちの方が俄然大事です。
とりあえずiPad用と、JPEG変換(ZIP圧縮)をやってみました。
おーぅ……大して変わってない。
まずチューニングラボを通すことで何故か表紙を復活させることができるんですが、あくまでサムネイル用らしく、解像度低すぎ、ボケボケです。っていうかスキャンしてるなら生のデータにも入れといてくれればいいのに。
iPad用のチューニングは「ファイル容量圧縮、解像度最適化、文字くっきり処理」が入るはずですが……ファイル容量圧縮に関しては110MB→36MBになったので、これくらいのサイズならたしかにiPadでも取り回しやすいでしょう。解像度についてもだいぶ低く変換されているようです。しかし文字くっきり処理というのは漫画には効かないのか、あまり違いは感じられません。ガンマやコントラストの補正はかけてないか、かけたとしてもごくごく控え目ですね。裏写りもそのままですし、色合いも白が白くなくて読みづらいです。
JPEGのZIP圧縮は連番JPEGのZIPファイルにしてくれます。解像度は150dpiですが、やはり表紙はなぜかその半分程度。サムネイル程度にはなりますが、基本的に表紙は捨てる物と思ったほうがいいですね。
ちなみにホームセンターてんこの場合、150dpiでのピクセルサイズは723×1078となっています。読むには十分ですが、個人的にはもう少し欲しいなと思う画素数です。やはり紙質によるホワイトバランスのズレもそのまま、裏写りもそのままで画質は悪いです。シャープネスは好みがありますが、個人的には眠過ぎると思います。
というわけで、とても残念な結果ということで。少なくとも白黒の漫画は二度と頼みたくないなあ。もちろん画質はあまりこだわらない、読めればいいやというノリならとても便利なサービスだと思うんですけど……わざわざPDFにしてまで読みたい人ってどうなんすかね、画質とかこだわりそうなんですけど。少なくとも自分は(笑)。
ちなみに、ホームセンターてんこの違う巻になりますが、自分で自炊したやつはこんな感じです。
個人で手間かけたやつとたかだか100円の代行サービス比較しても仕方ないんですが、やっぱり個人的にはこれくらいじゃないと読む気がしません。500円でもいいから、もっと画質にこだわったオプションがあるといいんですけどね。まあ、500円だったら自分でやっちゃうか。
僕のはちょっと補正が極端なのでこんな白いのはやだっていう方もいると思います。結局好みだし、自分でやるしかないのかなー。自炊って言うくらいですしね。
BOOKSCANには漫画以外にも雑誌などいろいろ頼んであるので、そちらも仕上がり次第レポートしたいと思います。
ホームセンターてんこ(5)
ホームセンターてんこ(3) (c)ホームセンターてんこ・とだ勝之・講談社
あ、ホームセンターてんこは2chで知ったくちですけど、面白いので全巻揃えちゃいました。PMC3とかでよくシルバークラフト作ってたんでふつーに為になるし(笑)。ドリルはなー、ずっと前に買う前にてんこ読んでればもっといいやつ買ったんだけどなあ……
どうやら「ホームセンターてんこ」のデータがアップされてるらしい。死ねばいいのに(血涙)
…と、ここに書いたことで、探してダウソする人が増えないことを切に願います。 読むならどうか正規ルートで買ってくださいm(_ _)m http://t.co/tWiPprBe
以上、今日見つけた原作者のツイートでした。
始めまして、貴重なレポートありがとうございます。
実はこれから漫画をだそうと思っていました。
助かりました。別の代行業者を探します。
ちなみに
>僕も自炊するときにはPhotoshopのバッチ処理で読みやすいように画質を調整しています。
とは、どんな事をやるのか教えて頂けますか?
私も自分でスキャンを行うので、参考にさせて頂きたいと思いますので、なるべく具体的にお教え頂けると助かります。
よろしくお願いします。
この記事のことをさして言ってるなら原作者のとだ勝之さんにとても申し訳ないので記事ごと削除するんですが、どうなんだろ……
スキャン結果のレビューついでに「ホームセンターてんこ」の面白さが伝わるように意図的に目次と最初の1ページだけ見える形にしていましたが、とりあえずそれらを削除しました。意味のない記事になってしまうけど仕方ないですね。
とても面白い漫画なんでこの記事を見て気になった方はぜひ(当たり前ですが)正規ルートで買って下さい。この記事は決して違法アップロードや違法ダウンロードを推奨するものではありません。
お役に立てたようで嬉しく思います。ただ利用したのが二年も前で、この手の業者は日進月歩ですから参考程度にどうぞ。
(なおとださんが物騒なことをツイートされてたそうなので画像は削除しました。この記事のことではないと思いますが、一応)
画質の調整ですが、レベル補正やシャープをかけたりして読みやすくするのはもちろん、端末に合わせて不要な部分をトリミングしたり、必要があれば色調補正で色味も変えたりします。読みやすさ重視なのか、オリジナルの階調重視なのかなどそれこそ好みなので、色々やってみて自分にいちばんしっくりくるように調整するしか無いと思います。
そんなわけで結局、自分でやるのが手っ取り早く、代行サービスはその後全く使っていないんですが最近はどうなんでしょうね。例の提訴に臆することなく、ユーザー視点に立ったサービスが定着するといいんですが。