Cherry MX (Gateron)用のスイッチオープナーを使って青軸開けちゃいました
DMM.makeでMJF素材を使っていろいろ出力してみたんですが、その時に巷で噂のスイッチオープナーもプリントしてみました。簡単にGateron青軸を開けることができましたよ!
はい、これがMJF(PA12)でプリントしたスイッチオープナーです。3DデータはThingiverseにあるJohn McCormickさんの下記を使用しました。
ちなみに、スイッチオープナーというのはメカニカルキーボードのスイッチハウジングを開ける(分解する)ための道具というか、治具みたいなものです。
スイッチは相当な種類が流通しているので、好みのものを見つければわざわざ開ける必要はないのですが、分解することでスプリングを交換したり、内部にグリスを塗ることができます。好みのバネに変更して好きな重さにしたり、軸の動きを滑らかにしたり。既成品の軸では満足できないディープな愛好家が独自のカスタマイズを施すために必要なのがこのスイッチオープナーというわけです。
もともと金属製のピンセットのようなタイプのものがあったんですが、今回プリントしたもののように、押し込むだけで簡単に開けられるスタイルが去年ぐらいからの流行りのようです。
ちょうど最近、FDM方式のプリンタを使った「The Switchcracker」というものも登場しました。こちらは台座を大きく取ることで安定感を増し、交換式のツメでMX, BOX両方のスイッチに対応します。
というわけで早速、Gateron青軸を開けてみます。ツメに合わせてスイッチを押し込むだけ。写真のように左右4つの突起がうまいこと上部パーツに引っかかり、ツメを押し広げていきます。他方、正面と背面にある突起は下部パーツをひっかけ、スイッチを上下に分離します。
あとは上部パーツを持ち上げるだけで、見事にスイッチを開けることができました。哀れ青軸ちゃん、その軸も、バネも、独特のクリックジャケットも顕になってしまいました。びよよよ〜ん
スイッチの下部パーツから金属接点を取り出して、兵装展示状態にしてみました。これなら簡単にスプリングを交換できますし、なんなら違う軸を持ってくることもできますね。
僕は青軸というか、とにかくクリッキーなスイッチが好きです。しかしクリッキーはタクタイルやリニアに比べると、荷重のバリエーションが少ない気がします。こうして分解し、バネを他から持ってくれば、好きな荷重のクリッキースイッチが作れそうです。むふふ。カスタマイズはロマンですね🛠️
ちなみに、このスイッチオープナーはCherry MXとGateron用。残念ながらKailhのスイッチには対応していません。ご覧のように底面の幅がぜんぜん違うんです。ボックススイッチはもちろん、Kailhのボックス以外のスイッチもダメでした。前述の「The Switchcracker」は、Kailh用のツメに交換することでこの点に対応しています。
というわけで、スイッチオープナーを印刷してスイッチ分解してみたよーというお話でした。Cherry MXとGateronにしか使えないというのは寂しいので、Kailh用も作ってみようかなぁという気になりました。構造はシンプルですしね。
今回はMJFで印刷しましたが、冒頭の動画を見る限り、SLSのナイロンでも大丈夫みたいですね。MJFの方が強度はあるらしいのでヘビーに使う方はMJFの方がいいかも。
キースイッチで使われているバネって単体で買えたりするんですかね?
赤軸愛好家ですが、気持ちだけ軽い40gくらいのバネが売ってたら
入れ替えてみたいと思っていたり…
cherry MX用ならスプリングのみ35gから60gまで5g刻みで打ってますよー
私は静音赤軸のスプリングを35gにしたのですが、リアフォの静音All30gより気に入ってます
ありがとうございます。この記事を探してました。
キーボードの半田を触らないで、キーのみ交換したいのです。青軸を赤軸にしたいので、多分ばねだけではだめですね。金属のあの工具は使いづらいかもしれませんが、半田に触らずにキーを分解するにはあれしかないようです。ちなみに、ダブルクリップの15mmでもできるという話を見ましたが。