Build Log: 生まれて初めて同人誌を作ったのだ
This pos has English version here “Build Log: I made dōjinshi first time in my life.“. Please be patient with my poor English!🙇
昨年12月29日の冬コミC93初日に「時雨メカニカルキーチェーン」と初心者向けキーボード本「軸のブレない時雨ちゃん」を頒布いたしました。
おかげさまでまさかの完売となりまして、とても嬉しい半面、けっこうな方に「あー売り切れちゃったんですか」という形で無駄骨を折らせてしまい、申し訳ない限りです。グッズとしては十分な数を用意したつもりだったのですが…… 2月の砲雷撃戦に持っていけるよう頑張ります……
グッズ作りはもちろん初めてだったのですが、小冊子「軸のブレない時雨ちゃん」についても、人生で初めて作った同人誌となります。
きっかけ
当初は時雨メカニカルキーチェーンのみ頒布するつもりだったのですが、メカニカルキーボードを知らないと、ただの押せるキーホルダーになってしまうなと。このボタンはキーボードなんだぜというのと、知らない方に少しでもキーボードに興味を持っていただきたく、キーボードの知識をゆるっと紹介するペーパーを付けることにしました。
この段階ではA4ペライチとか、ガチャポンに入ってる説明書とかそんな雰囲気のものを考えてました。グッズ台紙に少し毛が生えたようなイメージです。
案出し
メカニカルキーチェーンを@tama_mochi_yaさんで頒布していただくことは既に決まっていたので、台紙用にいくつかイラストを描き起こしていただけないか打診しました。
快諾どころか大いに乗り気になっていただき、じゃあ漫画も描きましょうかぐらいの軽いノリで、あれよあれよと8ページぐらいの本を作ることに。たまもちこさんのパロディネタはいつも笑わせていただいていたので、こち亀の“全部同じじゃないですか”のネタをぜひ軸でやってほしいとお願いしました😅
結果はご覧の通り、大変味のある中山時雨の誕生です。両津吹雪もいいですよね。
たたき台
オンデマンド、オフセット、表1~表4といった本を作る上で必要な事柄を勉強しつつ、アドバイスに従ってA4の紙で中綴じの冊子を作ってみたりしました。中身は白紙だけどサイズ感とか、レイアウト考える時に役に立ちます。
それを使って読むシーンをイメージしながら、InDesignでテキストのみの大まかな内容と、イラストや漫画はここといったレイアウトのたたき台を作りました。
やはり自分がキーボード好きなもので書き出すと止まらず、16ページくらい行ってしまいそうな雰囲気に。キーボードに興味がない人でも読みやすいというコンセプトだったのに、マニアックな話に寄ってしまうのはイカンとできるだけシンプルになるよう心がけました。初心者の方でもついてこれる範囲に削ぎ落とし、なんとか12ページに収めました。
InDesignは中綴じ用に面付けしてくれる(“面付け”も覚えた!)機能があるので、コンビニで印刷してホチキスで止めて実際の本のように作ってみました。この時点でたまもちこさんにも読んでもらい、初心者目線で難しくなってないか、白けてしまう部分が無いかなどをチェックしていただきました。同時に描いていただくイラストの打ち合わせも。最終的にボツとなりましたが、ネタとして「お前を誰も愛さない」なんかも考えてましたw
作り込み
ページ構成、レイアウトがおおまかに決まったので、あとはどんどん肉付けです。InDesignもちゃんと使うのは初めてなので、ノンブル機能とか、テンプレートの使い方を勉強しながら作っていきました。本文が大まかにできてきたら、挿入する写真素材を撮影したり、軸のイラストを作ったり……
前書きのページは写真にしたかったので、キーボードグラビアを何枚か撮影したのですがしっくり来ず。やはり艦これっぽさを出したいと、記念艦三笠を撮影するため横須賀まで行ってみたり。残念ながら時間がなく、軍艦山城之碑に行けなかったのが心残りです。時雨本なのに…… また改めて行きたい⚓
イラストの挿入、完成
そうこうしてるうちに挿絵や漫画が次々上がってきまして、絵が入ると一気に本物の本っぽくなるんですねぇ。文章や写真だけだと不安でしたが、たまもちこさんのイラストを挿入することで立派な冊子に化けました。ありがたや。
特に表紙、これはもう完全におまかせしていたので、キュートなディフォルメ時雨にメロメロです。周りのキーキャップもちょーかわいいし何だこれ! すげぇ!
入稿、印刷
紙面を完成させたら、いよいよ入稿作業です。今日日RGBでも綺麗に出してくれるんでしょと高をくくってたのがまずかった! ビビッドカラープリントは有料だよ! それにどんな色になるかは出してみないとわからないわけで…… 結局データはCMYKで作り直しました。画像データもCMYKのデータで作り直していただくことに。たまもちこさんはその辺はベテランで、すぐに作り直したデータを送っていただけましたが、新刊作業の忙しいところ大変ご迷惑おかけいたしました……
印刷所はオンデマンドが綺麗と噂のグラフィックさんにしました。紙はコート紙、マットコート紙、上質紙あたりであれば、重さに関わらず価格は同じなんですね。文章も多いのでマットコート紙を選び、値段が変わらないならと一番重い紙にしました。
入稿作業は癖があって難しいですね。PDF入稿にしたんですが、入稿前の確認ではどうにも意図しない白い線が出る。画像も圧縮ガビガビでPDF出力失敗したのかなぁと心配になり、問い合わせたりしました。結局その後にもう一回確認の工程があって、そこで見れば大丈夫というオチ…… なんだよう、最初からこの確認させてくれよぅ。
入稿作業を始めた後も、何度も本文を手直ししました。これ以降直せないと思うと、いろいろ気になりだすものなんですね……
完成
やっと入稿が終わり、製本された完成品を受け取ったのは24日頃です。初めてでスケジュールが読めない上にモタモタしまくったのでこんなギリギリに。でも完成した本を実際に手にとってみると、なんとも言えず嬉しさがこみ上げてくるものですね。我ながら、これは素晴らしい本だぞと😤
それにしても、普段から同人誌を読んではいたんですが、作る側となると大変なのですねぇ…… これを夏冬コンスタントに出すとかみんなすごい。ありがたいことです。
まとめ
初めての同人グッズをコツコツと作りながら、並行して初めての同人誌も作っていくのは大変でした! でもコミケ当日、予想を遥かに超えて買ってくださる方がいてちょー楽しかったです!
何と言ってもたまもちこさんにイラスト担当していただけたのがめちゃくちゃ大きかったです。だってあの表紙だけでもう面白そうだもんね!(笑) 同人誌作りについてもご経験からいろいろ教授いただき、大変助かりました。この場を借りてお礼申し上げます。
あとすごい勉強になりました! 製本用語とか、InDesignとか、入稿作業とか。これでまた将来同人誌を作ることになってもひるまない。でもキーボードに関しては持てる知識を出し切ってしまったので、もう書くことがないぞ……!?
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