Kailh ロープロファイルスイッチ、遂に触ったぞ!

先日、Helixが到着したのですが、本体もさることながら、同梱のロープロファイルスイッチに触るのが初めてで大変感動しております。思ってたものと随分違ったので、ご紹介します。

Kailh Low Profile Switches
こちらがKailh Low Profile Switchです。左からリニア(赤)クリッキー(白)タクタイル(茶)となっております。押下圧はすべて50g。型番としてはPG1350となるようですが、Kailh製で似た大きさのスイッチがいくつか存在しているっぽいので、間違っていたらごめんなさい。
Novelkeysでは、これ以外にもロープロファイルスイッチのラインナップとして70gのHeavyシリーズ、クリックの大きいThick Clickシリーズなどがあるようです。

Kailh Low Profile Switche compare to normal
Kailhの普通サイズのスイッチ(こちらはSpeed Bronzeです)と比較。ご覧の通りジョイントの形からして異なり、キーキャップは互換性がなく、専用のものが必要になります。また、砲弾型LEDを通す部分も消滅し、スイッチより下に配置する、表面実装などのLEDのみの対応に変わっています。

Kailh Low Profile Switche compare to normal: Side
横から見てみました。高さは圧倒的に低くなっていて、中央の黒い足から軸のトップまでの高さは実測で10.8mm程度。通常のスイッチは18mm程度ありました。しかしながら、透明のプラスチックより上に出ている軸部分のみに注目すると、それほど変わっていないことがわかります。このため半分近い全高にも関わらず、3mmのストロークを維持しています(通常のスイッチは4mm)。メカニカルスイッチの良さは全く失われていません!
近年のノートPCはとにかく薄くすることに命を懸けていますが、個人的には薄さはそれほど気にならないので、是非このロープロファイルスイッチを搭載した機種を作って欲しいですね~。厚みがあればAタイプのUSBポートも、LANポートも設けられるのに、ねぇ。

Kailh Low Profile Switche compare to normal: Bottom
スイッチの裏側です。下部(手前)がLED用に四角く空いています。PCBへの固定足は3本、いわゆるPCBマウントタイプですが、今のところはロープロファイルスイッチでプレートマウントタイプというのは無さそうです。接点となるピンはCherry MXスイッチとは全く異なる位置にあるのでCherry MX用の基板は使えません。

Kailh Low Profile Switche Pins
実は接点ピンだけでなく、それ以外の足もサイズや位置が微妙に異なるため、互換性はゼロ。写真を見ていただくとロープロファイルスイッチの方が足の幅が広いのがお分かりいただけると思います。Helixのように、最初から対応を謳っているものにしか取り付けられません。プレートについてはこれまで通り14mmの穴で大丈夫ですが、爪の位置が通常のスイッチの前後に対して左右に変わっています。まあ、爪の位置なんてメカニカルキーチェーンを3Dプリントする方でない限り全く関係ない話かもしれませんが……

Kailh Low Profile Switche Keycaps
さて、こちらがロープロファイルスイッチ専用のキーキャップになります。左は無地、右はLED対応の透明タイプ。Double-shot(二材射出成形)ではなく透明パーツの上から塗装を施しただけのようです。
形状はどちらも同じ、四角くて平面的。キートップはごくごく僅かに凹んでいるような気がします。どの列のキーも同じ形で、一般的なDCSキーキャップのようなステップスカルプチャはありません。また、左右は対象ですが上下には向きがあり、手間の方が傾斜が緩くなっています。幅は約17.5mm、奥行きは約16.5mmほど。

Keycap Heights Comparison
キーキャップを横から撮ってみました。左からロープロファイルスイッチ用、3Dプリントで作ったLow Profile Keycap、DSA、DCS(R5)になります。
こうしてみると確かにロープロファイルスイッチ用は本当に薄いのですが、僕の作ったLow Profile Keycapもなかなか薄くないですか!? 既存のCherry MX互換で、キーキャップ交換のみで3mm近く低くできる上、僅かなSpherical Topも維持しています。Shapewaysで販売中なので、是非どうぞ!【突然の宣伝】

Kailh Low Profile Switche Keycap compare to normal: Inside
閑話休題。キーキャップの内側はこのようになっています。Cherry MXのおなじみ十字ジョイントに対して、縦2本のジョイント。キーキャップ側がオスに変わっているのも特徴です。
突起部分が薄いので、3Dプリントで作るとなると強度が心配。また、先日発表されたCherry MXのロープロファイルスイッチはこれとは異なり十字ジョイントを維持しています。フラグメンテーション。断片化問題……

というわけで、Kailhのロープロファイルスイッチのご紹介でした。触ってみた感じは通常のスイッチと全く変わりません。クリッキータイプの白なんかはクリックバーを使っているので普通の青軸なんかよりむしろカチカチすごい。
個人的にはキーボードの高さはそれほど気になってないし、既存のいろんなキーキャップが使える方が楽しいので、積極的に使っていきたいという感じではないのですが、このスイッチを使ったコンパクトなキーボードが出回るのは楽しみですね。かく言う私も、Planckキーボードのロープロファイル版「Planck Light」のドロップにはしっかり参加いたしました。

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