【MFT2018】Maker Faire Tokyo 2018、キーボード関連ブース中心にあちこち見てきましたー🧐
前回、記事にまとめましたが、今年のMaker Faire Tokyo 2018はキーボード愛好家必見ということで、僕も土曜日にお邪魔しました。自作キーボード以外にもたくさん面白いブースがあって、触って遊べる展示が多いのはデザフェスやコミケなんかとかなり違う雰囲気で楽しかったです。僕は完全にお客さん気分で油断しきって向かったため、デジカメすら忘れてしまいあまりきれいな写真が撮れませんでしたが、雰囲気はわかるのでお写真どうぞです。
ちなみに、キーボード関連で出展されていたブースにどんなものがあるかというのは下記記事をご覧ください。
株式会社スイッチサイエンス
直前に自作キーボードの展示があることを教えていただいたスイッチサイエンスさんのブース。テーブルの端ですがしっかりと自作キーボードが4台も展示されてしました。モゲナイマイクロは展示のみならず販売されていましたし、各メーカーの赤軸だけ集めた赤軸テスターも。比較的珍しいOUTEMU製スイッチは販売もされていましたので購入しました。
手前のカラフルなコンパクトキーボード3台はおそらく40% KeyboardさんのGherkinでしょうか。3DプリントされたケースはRaspberry Piを一緒に搭載できるようになっています。ラズパイはよくわからないのですが、そういえば、これくらいの大きさのディスプレイ搭載Windowsマシンありましたよね。あれを搭載できるようなケース作れば、ぼくがかんがえたさいきょうのポメラ作れるのでは……? これはすごい発見かもしれない……
奥にあった分割キーボードは、スイッチサイエンスさんオリジナルのUnsym Keyboardでしょうか。よくある格子配列の分割キーボードと見せかけて、最下段と右端のキーサイズに特徴があります。「スイッチサイエンス、自作キーボード始めるってよ」でひっそりと基板の写真が公開されていましたが、むむ、今回展示されているものはバージョンが1.1にあがっていますね。
スイッチサイエンスさんはM5Stackの国内販売にも力を入れているので、大量のM5Stackとモジュールが展示されていました。しかもM5Stackの中の人がちゃんと来ていて、中国語(?)で熱心に説明されていました。
Google Developers
Googleさんは毎年エイプリルフールに作っている歴代の日本語入力デバイスがずらり並んでいました。こちらは今年2018年の物理手書きバージョン。ひらがなを入力するだけであれば携帯よりも楽で、ストロークの浅いMacBookなどではかなり実用的に入力できたのを覚えています。
写真のようにPCを介さずとも動作するデバイスが完成していますが、Webでも試せるのでやってみて下さい。“♡”や“ゑ”なんかも入力できました。
こちらは2016年の物理フリックバージョン、2017年のぷちぷちバージョン。電源はつながっていませんでしたが、エイプリルフールの嘘ではなく、しっかりと動作することを強調されてました(笑)。物理フリックデバイスはじゅにゃ・たま・ちぎさんも作っていて、実装方法が違うのが面白いですよね。
他にもピロピロバージョン、モールスバージョン、パタパタバージョンとずらり。どれも絶妙にユニバーサルな入力デバイスとして使えそうなのがすごい。モールス信号なんかは慣れている人はすごく速いでしょうし。
遊舎工房
遊舎工房さんのブースはHelixPicoを求める人が後を絶たない様でした。他にもスイッチのサンプルやキーホルダー、手ぬぐい、バッグなど、さすが通販サイトの名に恥じぬ品揃え。
HelixPicoはロープロファイル専用分割キーボードという特徴の他にも、柄のポップさも魅力。アクリルカットもUVプリントも自前でこなす石油王ならではの強みですね(笑) 羨ましい……
そしてこちらはアクリルを贅沢に使った美しいスイッチテスター。なんかもう美術館にありそう。立派。こちらの全てのスイッチを同梱したサンプルパックも販売してたので、1つゲットしました。
TALP KEYBOARD
TALP KEYBOARDさんのところはパッと見で珍しいキーボードやきれいな色のキーキャップが余裕を持って並べてあって、初心者でも立ち寄りやすい雰囲気でした。個人的には40% KeyboardさんのGNAPに触れてよかったです。Pro Microを2つ使うんですよね、このキーボード。
DSAのカラフルなキーキャップもキャッチーながら、にゃんとキーキャッピーちゃんも持ってきてくださっていたのですよ! 嬉しーいー。
自作キーボード ゆかりや
ゆかりやさんはBlocKey, Mint60と目玉キーボードが2つもありましたが、ま、着いたときには売り切れでしたので慌てずゆっくり伺いました(笑)。少なくともBlocKeyのサンプルには触れたので満足です。タクトスイッチのキーキャップが何故かプルプルするのが可愛かったです。
こちらのブースはレイヤー売り子さんお二人もいて大手壁サーの貫禄でしたね(笑)。キーキャッピーちゃんスマホに付けていただいてました。多謝🙌
Mint60はキーキャップのカラフルさもさることながら、このマットクリアのアクリルケースがすごくいい感じでしたね。うっすら透けつつ、LEDが程よく拡散して目に優しい。自分もアクリルでキーボード作ることがあったらマットクリア使いたいなぁ。
Self Made Keyboard in Japan
自作キーボードDiscordのブース。こちらはもうあらゆる変態(褒めてます!)キーボードが大集合で、キーボードに全く興味がない人が見たらパソコンのキーボードだと認識できないかもしれません。中央に鎮座するErgo42 TowelにはMJFで出力したFancy Keycapが! ブラックのケース、シングルキーのみの直行配列と相まって、実物は本当に渋くて良かったです。
左上は昇華転写による柄モノキーキャップがたくさん。嫌われ者フォントComicSansもキーキャップに使えば意外と悪くない刻印に。手前のHelixはロープロファイルスイッチなんですが、その右上に見えている金型で射出成形されたキーキャップが使われています。ロープロファイルスイッチはジョイント部分のツメが薄く、SLSの3Dプリンタで作るには強度が心配なのですが、射出成形されたものは見た感じ耐久性も柔軟性もあって、全く問題なさげでした。
Ergo42 Towelは一見Ergo42と変わりませんが、本体が薄くなっている他、チルトスタンドが搭載されているのがわかりやすい違いです。最近は本体の薄型化やロープロスイッチでチルトがないキーボードも多いですが、僕はやはりこの傾斜が好きです。
キーキャップ、MJF方式のPA12素材は本当にシックで石みたいですが、とっても軽いです。見た目もユニークで、なおかつ打ちやすいですよ!(自画自賛)
噂のHOGYコイン(物理)。でっかいやつはなんか、昔こんなチョコの駄菓子があったようななかったような… あとで知ったんですが、このコインは仮想通貨HOGYで“買えた”みたいですね。HOGY余ってるし買っておけばよかった。
こちらはVAPER WAVEなLet’s Split(かな?)と、ハシビロコウキーキャップ。ずっと見られてるみたいでちょっと怖い(笑)。
O’Baka Project (kimio kosaka)
KiCad入門本目当てにお邪魔したO’Baka Projectさんのブース。最新の5.0対応で、電子書籍のため押すべきボタンなどがカラーでわかりやすくて良かったです。特にKiCadの基板エディタは色分けが細かいのでカラーで解説してくれないと同じ操作が出来ているか不安ですもんね。
すでにBOOTHで販売されていますので、気になる方は是非。
KiCad本が目当てでしたが、作品の方もとっても面白くて、シップ・イン・ボトルならぬ電子回路・イン・ボトル。シップ・イン・ボトルと同じ作り方なので、瓶の狭い口を通して全ての組み立て行うわけです。当然ハンダ付けも! 普通の半田ごてでは太すぎるので、細くカスタマイズしたものを使ったり、細い口から5連LEDを通して内部で展開する専用の道具を作ったり。まさに手術のようなことをされていて、道具の解説なんかもすごく面白かったです。
ねくある [NEXT+α]
いろんなブースをふらふら見ていて特にウケたのはこちらの「論文まもるくん」。キーボード横にこの箱を置いておくと、定期的にマシンが飛び出してきてCtrl+Sを押してくれるので、ファイルの保存し忘れがなくなります。こんなのタイピング中に出てきたらめちゃくちゃ邪魔ではと思いきや、センサーを搭載し手がある時は出てこないスグレモノ。
これは物理攻撃ですが、Pro Microを使った自作キーボードでは一定間隔でCtrl+Sを送信するようソフトウェア的に実装できそうですね。まあ、いらんとこで押されて事故になる予想しかつかないですけど(笑)。
カサネタリウム
カサナビのカサネタリウムさんのところにも自作キーボードが展示されていて、なんとホームポジションのキーにはFancy Keycapを使っていただいているのです! イエーイ!!
写真だとちょっと切れちゃってますが、指先の心拍をスキャンして同じリズムで点灯する白熱球、「Heartbeat in the bulb」もエモかったですね。当然ですが人によってリズムが異なって、心拍が可視化されるだけなんですが、柔らかくて儚い光が“生きてる”って感じしました。
Dm9 Records
Dm9 Recordsさんのところにも自作キーボード。こちらは左右分割のエルゴノミックキーボード「Ergoinu」。この手の分割タイプにしてはキー数が多めでなおかつ親指キーは少ないのが特徴ですが、レイヤー切り替えを使わないというコンセプトからこうなっているようです。こちらはキット販売予定とのことなので、この配列にビビビッと来た方は要チェックです。
ワントゥーテンドライブ
typieというアプリですが、キーボードのタイプ音を拾ってペットが育つといった、昔のシェアウェア/フリーウェアにありそうなアクセサリソフトのアプリ版といったところ。近年、デスクトップアクセサリの文化は本当に絶滅の危機だったので、スマートフォンアプリとして復活してくれるのは嬉しいです。タイプ速度や量に応じて自分だけのペットに育っていくらしく、そういういところも含めて往年のデスクトップマスコット感たっぷりのアプリ、リリースが楽しみです。
モリロボ
こちらの超インスタばえな3色クレープはmoriroboのクレープロボット「クレプ」で作られたもの。全自動クレープマシン、見てるだけで楽しいし、食べても美味しかったです。ピンクのところの方が甘い気がしたけど、かき氷シロップと同じで味は一緒なんだろうなぁ。色で簡単に騙されちゃうなぁ。
わくわくメイカー
そういえばなぜかIV号戦車もいました。中身はスケスケですが1/1スケール。ちゃんと走るらしいです。未だ冷めやらぬガルパン熱。
戦利品
金欠なのでキーボードは買えていませんが、モゲナイマイクロとか、スイッチとか、あと遊舎工房さんのところでKailhのホットスワップ用PCBソケットも買ってみました。一つも自作キーボード出来てない身分で何を言ってるんだという話ではありますが、いつかはこれに対応した自作キーボードも作ってみたいなぁ……
というわけでMaker Faire Tokyo、初めて行ってきたのですが、どのブースも触って遊べるが基本なので、デザフェスのアートを見て楽しむスタイルよりさらに体験型で楽しいイベントでした。その分、一つのブースを見る時間が長くなってしまうので、全部ちゃんと見て回るのは大変そうです(嬉しい悲鳴)。
他にも色々気になったもの沢山で、サバゲーでFPSのドミネーションルールが遊べるデバイスなんかもありました。各プレイヤーがタグを持って、範囲内に入るとゲージが貯まる、まさに拠点制圧です。屋内戦でやったら超アツそう。
コミケ/デザフェスと違って(自作キーボードの販売は別として)買い物メインでもないので、ある程度財布にも優しく(何度も言いますがキーボードは別でした)、時間を気にせずゆったり遊びにいけるのも楽ちんです。15時過ぎに行ったんですが、十分に楽しめました(これもキーボードは別です。欲しかったら早く並ぶ!)。コミケにその時間に行ってもほぼ何もないですよねw
自分も、自作キーボードを作るスキルがあればなぁ…… がんばろ。
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