はんだ付け不要なHoltite SocketsをPlanckに導入!

Holtite Sockets Sizes
Planckの組み立てですが、スタビライザーの取り付けまで終わり、あとはキースイッチをPCBにはんだ付けするのみとなりました。しかし、どうやらキースイッチのホットスワップ(組み立て後のスイッチ交換)を実現するHoltite Socketなるものがあるらしいです。
あとから軸を交換できるというのはすごく魅力的なカンジがするので、導入に挑戦してみました。

 
 
 
Holtite Socketsとは
ごくごく小さなパーツで、先細りになった筒のようなものです。サイズが色々有るようで、今回はちょうどスイッチ(またはLED)のピンに刺さるサイズを使います。これをPCBに取り付けることで、はんだ付けなしにスイッチに電気が通るようになります。スイッチの取付がソケットに刺すだけになるため、軸が気に入らない時にあとから変更できるわけです。
下記の記事が入手から取り付けまで、とても参考になるのでご一読下さい。

Holtite Socketsではんだ付け無しでスイッチの交換し放題なPCBを作ろう – Voxel Highway
http://riv-mk.hateblo.jp/entry/holtite_sockets

 
 
 
Package from Digi-Key
記事で紹介されている「Digi-Key Electronics」から購入しました。電子部品専門のショッピングサイトみたいです。
初めて利用しましたが、銀行振込で簡単に注文できました。振込先などの情報はパッケージ内に説明があり、それに従って三井住友銀行に後払い。もちろんクレジットカードでも大丈夫なようです。
アメリカのミネソタ州からわずか中一日で迅速に到着。最近はもう国とか関係ないですね…… Massdropと似た箱で届きました。

 
 
 
Holtite Sockets
これがHoltite Socketsです。スイッチ用とLED用を140個ぐらいずつ買い、トータルで6,000円ほど。キー一つに付き2個必要なので、こんなに要らないんですが、送料無料にするために多めに注文しました。あまりに小さくて粉のようで、値段とあいまってなんだかヤバイ薬のようです。

 
 
 
Holtite Sockets Sizes
キーキャップと10円玉と並べてみました。米粒より小さいので、つまむと言うよりは、指の腹にくっつけて取り出す感じです。これが一つ27円、16円。

 
 
 
取り付け
ではこのホルタイトソケットをPCBに取り付けていきます。前述の記事に書かれている通り、下記YouTubeの動画で手順が解説されています。
必要な道具は半田ごて、それからソケット自体が大変細かいのでピンセットがあると楽です。動画ではハンダは不要となっていますが、キースイッチのピン穴が広くなっているPCBでは、ソケットを固定するためにハンダも必要でした。この事も記事にかかれていて大変助かりました。

 
 
 
Check PCB holes first
Put Holtite Sockets into PCB
スイッチのピンが収まる穴を確認してソケットを入れます。Planckだと左上の穴が広くなっているので、ソケットを上の方に寄せて取り付ける必要があります。

 
Holtite Sockets in PCB: backside
裏から見るとこんな感じ。

 
 
 
Fixing Holtite Sockets to the PCB
これを熱した半田ごてでぐいぐい押し込みます。ある程度カチッとハマる感覚がありますが、しっかりと取り付けられたという気が全然しません(笑
そもそも、どういう仕組みで取り付けているのかよくわかってないです。熱した半田ごてを使うくらいなので、上部がある程度溶けるか、熱で広がって固定されているのかな?

 
 
 
Soldering Iron Replacement Tips
動画を見る限り普通の半田ごてでぐいぐいやるだけでうまく取り付けられていますが、自分はそもそも半田ごての扱いに慣れてませんし、半田ごてのさきっぽも尖っていてソケットを壊してしまいそうです。半田ごてに付属していた替芯を何種類か試したところ、彫刻刀で言うところの切り出し刀に似た写真左のこてが使いやすかったです。

 
 
 
Using solder for fixing Holtite Sockets
広い穴に関しては手順通りに取り付けるだけではまったく固定されず、裏からさわるとグラグラです。その為、半田を使って固定する必要がありました。見栄えはよくありませんが、これで少なくともグラグラはなくなります。

 
 
 
Soldering mistakes
この時、普通に長いハンダを使ったのですが、溶けたハンダがみるみるソケット穴に入り込んで穴が塞がってしまいました。そうするとその穴からハンダを取り除くのは不可能ですし、穴の塞がったソケットをPCBから取り除くのも難しくなってエライ事になります。半田ごての操作に慣れている方ならなんの事は無いかもしれませんが、私は死にました……

 
 
 
Avoiding too much solder flooding
というわけで、素人が頭を捻った結果がこちら。予め切った小さなハンダを置いて熱することで、穴の中まで入り込んでしまうことはなくなりました。

 
 
 
Installing Holtite Sockets completed
Installing Holtite Sockets completed: Close-up
一通り完成したのがこちら。Planckの場合、47個のキーがあるのでトータル94個取り付ける必要がありました。単にキーをはんだ付けした時とは勝手が違い、よくわからず試行錯誤しながら取り付けたので、まるまる半日はかかりました……
LED用のソケットも購入したのですが、さらに細かく、今の自分には無理っぽいので今回は断念。

 
 
 
Installing plate with keyswitches to the PCB
あとはスイッチをはめてあるプレートを、ソケットを取り付けたPCBに差し込むだけ…… なんですが、94個のピンが全てしっかりと差し込まれる必要があります。ソケットそれぞれは電気がちゃんと通る程度にはタイトな穴になってるので、それが94個となると何しろ硬い。ぐいぐい押し込む必要がありました。
プレートに全てのキーをはめてから取り付けるのではなく、2, 3個のキーを取り付けた状態でPCBを差し込み、あとは1つずつキーを取り付けていったほうが簡単だったと思います……

完成してから気が付きましたが、そもそもキースイッチがプレートにツメでしっかり固定されていて、プレートの裏からツメを押さえないと外せないんですよね。するとPCBをそのままにキーひとつだけ取り外すというのは難しく、苦労して取り付けたHoltite Socketってあまり意味なかったのではという……

 
 
 
All that is left is putting keycaps
まぁともかく、あとはキーキャップをはめるだけですが、長くなってしまったので別の記事にします。はー疲れた……

3件のフィードバック

  1. こんにちは、前回書き込んだものです
    こちらはholtiteを装着しない状態で極小量のハンダで穴を太らせた後に加熱圧入(こて先BC型)し、一応着脱可能な状態になりました。
    8134-HC-8P3-SI-NDですよね?
    こちらのは大きくない普通の穴でも圧入せず埋まってしまう位にユルユルでしたが、個体差なんでしょうかね..

  2. 8134-HC-8P3-SI-NDで間違いなさそうです。
    こて先はC型なら手元にあったので、使ってみればよかったです(こて先の種類知らなかったので勉強になりました!ありがとうございます。)

    着脱可能になったとは言え、プレートの上からスイッチを取り外すのってけっこう難しいですね。爪を凹ませるために押さえなければいけない部分が小さくて・・・

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