Kindle DXのDot-by-Dotサイズがわかったー!!
Sony Readerシリーズが刷新されましたね!
Kindleと比べたメリットはタッチ操作、SDカードスロット、あとは重量。最小モデルではわずか181gしかありません。Kindle DXのカバーより軽いよ!
6インチクラスではKindle3の$139と比べると割高感が否めませんが、7インチモデルの$299はKindleにはない大きさだし、持ち運びできる大きめ端末として期待大です。PDFの閲覧の快適さが未知数ですが、日本でも発売予定らしいので、国内販売を待ってから買います。英語でサポートとかは勘弁……
それはさておき、表題の件です。自分は自炊した本を読むためにKindle DXを買いました。英語の本とか興味ねーし(笑)
ところが実際に使ってみると、Kindleは画像ファイルの閲覧があまり得意で無いことがわかりました。picturesフォルダに画像をつっこめば見ることは出来るんですが、任意のページ(ファイル)へのジャンプができないという致命的な問題があります。頭から順番に読むだけの小説ならまだしも、雑誌や、PCの参考書とかはページジャンプがないと厳しいです。
あとは動作がちょっと不安定で、画像ファイルによっては画像の端が切れたり、再起動がかかったりしてしまいます。というわけでKindle DXの画像閲覧機能は、少なくともVer2.5.5の段階ではあまり使えません。
そこで、Kindleで閲覧するときは画像もPDFにまとめた方がページジャンプできるし、読了率もわかります。問題はフルスクリーン表示できないことと、拡大縮小が美しくないことです。漫画など、絵のみで構成されたページはそれほどでもないですが、文字がメインのページだと如実に文字が読みづらくなります。
そこで、PDFに入れる画像ファイルの大きさをドット単位でKindleに合わせてやる必要が出てくるんですね。Dot-by-DotならKindleによる拡大縮小が入らないので美しいままです。
ところが、Dot-by-Dotの解像度の情報が錯綜してます。調べてみてもいろんな説があって、784×1142とか、784×1132とか、776×1150とか、微妙にサイズが違う。そもそもKindle DXを自炊用途で使ってる人が少ないからそういったニッチな情報は少ない上に、どうもファームバージョンによって表示サイズがコロコロ変わってる模様。
Kindle2(ないし3)の方は持ってる人が多いから情報も多いんですけどね……
というわけで頑張って調べてみました。ドット単位のストライプ柄の画像を使ったりとか、どうやって調べたものかだいぶ悩んだんですが、結局は全体的に黒っぽいPDFを、 縦長、横長それぞれ表示させて、そのスクリーンショットをとって(Alt+Shift+G)大きさを調べるだけで済んだ……やり方に気づいたら簡単ちん。
では、Kindle DX、Version2.5.5におけるPDFのDot-by-Dotサイズの発表です!!
784 * 1135
高さが奇数と出ました。気持ち悪いですね。
この大きさから、ちょうど2倍の1568×2270でPDFをいくつか作ってみましたが、今のことろどれもとても綺麗に表示されています。E-inkそーびゅーてぃふる。
問題は今まで自炊してあったやつをこのサイズで造り直さなければならないこと、ファームバージョンが上がるとまたサイズが変わってしまう可能性があることですね。願わくばアップデートしてPDFの全画面表示に対応してくれるといいんですが、Kindle 3ではそういった機能はないようなのでDXがアップデートしてもそうはならないでしょうねえ……
そうそう、自炊したやつをKindle DX用にこのサイズで作るときは、自動余白削除機能の対策も忘れずに。僕はPhotoshopの「境界線を描く」で周囲に1pxの黒枠を描いてます。ChainLPとかは使ってないのでわかりませんが、ちゃんとそういった対策機能があるみたいです。僕はレベル補正とかシャープとか、本ごとに調整してやるのでPhotoshopのバッチ処理使ってます。
あとは画像ファイルを作るときのパレットの処理。カラーからグレースケールへの変換は、Kindleに任せるよりPhotoshopで先に色をなくしておいたほうが綺麗というか、明るめのグレースケールとか、本に合わせて変換できるのでいいですよね。
さらに、グレースケール256色にするのか、予めKindleの階調である16色に落としておくのか。前述のように2倍のピクセルサイズではなく、784×1135にして、16色への減色もPhotoshop側でやってしまえば、誤差拡散やディザなど好みの減色スタイルで、Kindleでの見た目を完璧にコントロールできるかなと思ったり。784×1135ならファイルサイズも小さくなりますしね。もちろん、Kindle DX、2.5.5専用となってしまいますが。
その辺は今後も研究していきます。とりえあずDot-by-Dotのサイズが判明し、ガタガタしない綺麗なPDFを表示できるようになったのは大きな前進です。
ちなみに、現状で作ったPDFをKindle DXで表示し、スクリーンショットをとったものをいくつか。
「ネットワークはなぜつながるのか」1568×2270にリサイズし、Photoshopで16色への減色も行ったものです。Kindle DX側ではちょうど半分(4分の1)の大きさへの縮小表示となるので、概ね綺麗に表示されています。境界線は1pxしかないので、縮小表示の際に右の境界線が見えなくなってしまっています。
DOS/V POWER REPORTの付録ですね。A5判くらいの冊子はKindle DXに表示してもほぼ実寸なので、小さい文字もまったく問題なく読めます。
A4の雑誌「MacFan」を、Photoshopで784×1135に縮小し、グレイスケール(256色)に変換したものです。元はKindle DXの本体よりさらに一回り大きいので、かなりの縮小になりますが、小さい文字もわりと読めます。むしろ問題はグレースケールなのでカラーの写真がほとんど見えないことですね。白黒コピーをとったような見た目になってしまいます。
同じくMacFanの、タカミーのページ。黒地に白文字の小さい文字は厳しいです。こうしてPCで見ると大きい方の文字はギリギリ判読できますが、残念ながらKindle上ではほぼ読めなくなってしまいます。Kindleの画面上の白はもっと暗いので、文字が周囲と同化して見えなくなっちゃうんですよね。うーん、現状のE-inkの限界か。まあ1年、2年もすればもっとコントラストの高いE-ink液晶が出ているでしょう。その頃はカラーになってるかもしれないし。
例えばPhotoshopで#bbbbbbくらいから#000000ぐらいのパレットを作ってそれで減色すればPhotoshopが暗い白でなんとか近い見た目を作り出してくれるので少しはまともになるかもしれないけど、そこまで手間かけるほどのもんじゃないですね。A4以上のカラー雑誌はまあ、見れたらマシ、程度で。