Phrozen Shuffle XLを購入してしまった…

僕のおうちにも3Dプリンタが欲しい

これまで3Dプリント興味ありますとか好きですとか言ってたくせに、実のところはDMM.makeShapeways)の出力に頼りっきりで自分では一度もプリントしたことがありませんでした。

初めて手にした3DプリントがSLSによるナイロン素材だったので、FDMのプリンタでは精度に満足できないだろうなーと購入に踏み切れなかったのです。そのうちによりスムーズなMJFも出てきて… 光造形のプリンタであればSLSを凌ぐ細かい造形も出力できることはわかっていたのですが、サポート除去やらIPA洗浄やらUV硬化やら処理が大変そうだし、その上サポートの位置がどうのレジンの温度管理がどうの…… とても面倒くさそうで(笑)

僕は3Dプリンタで出力したいものがあるだけで、3Dプリンタに詳しくなりたいわけではないのです🙃 3Dプリンタがエプソンやキャノンのインクジェットプリンタ並にボタンひとつでポンと印刷できるようになるのはいつ頃かわかりませんが、軽く十年はかかりそうです。流石さすがに待てそうになく、値段はまだまだFDMプリンタに及ばないものの、買えないこともないこともないこともない…… と、大枚はたいてSLAプリンタを買うことにしました。

……ちなみに、本当に欲しいのはSintratec Kitです。ご家庭でナイロンSLSプリントができるスグレモノ。実物を見てからずっと欲しい。まあ、100万円するんですけどね🤑 買えるわけあるかーい!

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購入機種を決める

3Dプリンタで遊びたいわけではなく出力したいだけなので、購入機種は国内での〔ユーザーが多そう〕=〔情報が多そう〕なAnycubic PhotonPhrozen Shuffleの二択でした。そしてPhrozen Shuffleの方が「買ってすぐ成功した」というレポートが多いこと、SK本舗という国内正規代理店があって安心なことから、自然にPhorozen Shuffleに決まりました。ShuffleはPhotonの倍くらいのお値段がするのですが、出力で苦労したくないので安心をお金で買うことにしたのです。はーマジ貧乏💸

ところが悩んだのはその後。Shuffleには無印XLの二種類あって、出力できるサイズが違います。無印は120mm * 68mm、XLは190mm * 120mm。XLは倍以上の大きさが出力できます。キーキャッピーちゃんだけを出力するのであれば無印で十分ですが、もし将来的に自作キーボード#Thumbxyのケースとか印刷してみたいってなると、ちょっと足りない。

更に悩ましいのは、どちらもLCDスクリーンの解像度は同じで、照射する面積だけが違うらしいということ。そしてXLでは引き伸ばしが大きくなる分、プリント解像度は下がってしまっているのです。スペックとしてはXLが75µmのところ、無印は47µmあります。キーキャッピーちゃんのような小物ばかりを印刷するのであれば無印の方が精度は高いわけで、大は小を兼ねないのが難しいところです。

Phrozen Shuffleを買うと決めてから一ヶ月以上悩んだ無印とXLですが、ある日突然決まりました。「無印だとキーキャッピー神が入らない!」そうして長く悩んでいたのはなんだったのかというぐらいあっさりと購入機種はPhrozen Shuffle XLに決まったのです。ってか税抜き15万円越えてるんだけど…

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すぐ届く!

購入した時は売り切れだったので、注文だけ入れておいて一ヶ月くらいあとに届いたらちょうどいいやなんて呑気のんきに構えてたのですが、すぐに届いてしまって焦りました。SK本舗さんは発送の速さに定評があるみたいです。

Phrozen Shuffle XL
でかい! けど「3Dプリンタ」という仰々ぎょうぎょうしい名前から想像するよりは小さい気もしなくもないような…… 無印はこれより小さいってことだよね? 小さすぎない?(笑) 大きさはともかく、FDMプリンタを見てると骨組みがむき出しになっているものも多いので、頑丈なケースにしっかりと収まっているのは安心です。

Phrozen Shuffle XL first launch
動いた! 消費税もろもろ17万円程の機械が起動するのは感動と安堵とが入り混じった気持ちでテンション上がります。

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一発で成功して安心する😌

早速いろいろと印刷してみているのですが、キーキャッピーちゃんの印刷が一発でキマったのはとりえあず心から安堵しました。プレートにヤスリがけをしなきゃいけないとか、レジンの温度を管理しなきゃいけないとか、サポートのパラメータを追い込まなきゃいけないとか、不安要素ばかり目について本当にビクビクしてたんです。

とりあえずちゃんと印刷できることがわかったので、これまで作ってきたあれやこれや印刷してみたいと思います。っていうか印刷してます。そして失敗しまくっている…… やはり発展途上のものである以上、ある程度はこっちが努力して使いこなすしか無さそうです。億劫だけどやるしかない!

Keycappie printed by Phrozen Shuffle XL
ほわわわわ! キーキャッピーちゃんが! 誕生している! ご家庭でキーキャッピーちゃんの繁殖に成功した瞬間です…

Keycappie printed by Phrozen Shuffle XL compare to Nylon SLS
洗って硬化したキーキャッピーちゃん。初プリントとは思えないくらいしっかりと印刷できています。白いナイロン製キーキャッピーちゃんと比べてもパッと見は遜色ない程度に仕上がっています。実際はゆがみなどが出てしまっているのですが、この精度がご家庭でプリントできるというのはすごく頼もしい気持ちになります。

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隣の芝生は青く見える🙄

キーボードでもカメラでもスキャナでも何でもそうですが、初めての機種を買うと良くも悪くも自分が本当に欲しかった機能がわかってしまい、その部分を補う次の機種が欲しくなるのは悲しいさがってやつですね。僕はもう既にShuffle無印が欲しいです(笑) だってアンチエイリアス入れてもキーキャッピーちゃんサイズだと地味に等高線出ちゃうんだもん!

あとは3Dプリントにおけるサポート支柱の厄介さを痛感しました。あまり入れすぎても処理が大変でサポート面が汚くなるし、少ないと脱落したり造形に失敗してしまう。サポートが必要なのはFDM式のプリンタも同じ。つくづく、サポートが一切要らないSLS式ってすごいなと思いました。サポート不要、空間内にいくらでも配置可能、複雑な中空構造どんとこい。3Dプリンタの形式でどれが好き?って聞かれたら即「SLS!!」って答えるくらい好きだったんですが、実際にご家庭でSLAで印刷できるようになってみると本当に「SLSがいいって言ったのにー」って感じでした。

しかしながら、SLSより精度の出るSLAが手の届く価格になってしまうと、高価な上に模型などのホビー用途に(比較的)向かないSLSプリンタのこれ以上の低価格化は進みにくそうですね。その上DMM.makeなどの出力サービスに毎回頼んだとしても、自分で処理する手間を考えると驚くほど安価ですからね…… ぐぬぬ。

あーSintratec Kit欲しい。と言いながら今日もサポート位置の調整とスライスを繰り返す僕なのでした(笑)。

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