怪談新耳袋 絶叫編 まえ・うしろ

BSで放送されていた1話5分のシリーズが終わって以来、公開される度に新耳の名に泥を塗ってくれていた怪談新耳袋1時間スペシャル版ですが、ここに来てついに、やっと、昔の新耳のイメージを壊さない作品を作ってくれました!!スペシャル版最新作まえ「すごい顔」、うしろ「記憶」です。

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黒い男たち・牛おんなは「やっぱり5分で短いから面白いのか。長くしたら安っぽいしつまらないなあ」、ぎぃ・ぶぅんは「なんだこの箸にも棒にもかからないヒドいホラー。もう新耳のイメージ壊れるからやめてくれ」とファンとしては残念きわまりない気持ちでいっぱいでしたが、すごい顔・記憶、面白かったです!

二部構成なのと、上がり調子の若い子が双方の主人公を務める構成はいつもと同じです。山下リオという、首が長くて可愛い子なんですがちょっと見たこと無かったです。

以下、ネタバレですよ


「すごい顔」は顔が塗りつぶされた女性の絵にまつわる恐怖が描かれてます。絵を見てしまった者はその女性に追いかけられ、その顔を見てしまうと、あまりにすごいために死にたくなってしまう、という話。見た時の反応は人によって変わるのが新耳っぽくて面白いです。泣いてしまったり、笑ってしまったり、すがすがしい気持ちになったり…… 結局は死にたくなっちゃうんですけどね。その「すごい顔」自体は最後までぼかしている点も安心しました。あれで最後に顔を見せられたら、どんなデザインでも「死にたくはならない」で終わっちゃいますもんね。スペシャル版の「ぎぃ」は最後に死ぬほど安っぽいぎぃの着ぐるみを見せられてどんなにがっかりしたことか……

「記憶」は、心霊スポットを見に行った少年たちが、この世から記憶ごとごっそり消されてしまう話。わりとよくある話ですが、ブレアウィッチスタイルのシーンでの盛り上げ方や、本当の記憶を再現するフラッシュバックとかがちゃんと作ってある感じで、先は読めつつもけっこうのめり込んで見ちゃいます。安っぽいホラーによくいる変なDQNがいないのも見やすい(笑)。

とにかく両作品とも、昔の怪談新耳袋を思い出させてくれる、しっかりとしたホラーという感じでした。貞子とか伽椰子みたいな化け物は出てこないけど、丁寧に作ってある上品なホラーって感じです。もう過去の4作品は忘れちゃってイイと思います。

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