閉じる

UI言語[UI Language]

記事自体は翻訳されません! 記事によって英語版があったりなかったりします。翻訳がある記事は文頭に記載があるよ!
Each articles themselves will not be translated by this setting. Some of article has translation and some of them doesn't. You will notice if the article has its translation by its preamble!

テーマ[Theme]


アイキャッチ画像

NeoPixel (WS2812B / SK6812)について調べてみた


みんな大好きNeoPixelについて調べてみました。ピカピカ光る電子工作や大きなフルカラー電光掲示板みたいなプロジェクトはだいたいコレを使ってますね。

自作キーボード界隈でもお馴染みで、個々のキーを光らせるためのLEDはほぼ100%これじゃないでしょうか。
CherryMXやGateronなど、キースイッチと言えば昔は単色の砲弾型LEDを手前に搭載可能でしたが、近年はKailhのBOXシリーズに代表されるようにSMDタイプのLEDを前提としたものが殆どな気がします。さらにロープロファイルやXスイッチではSMDタイプですら干渉してしまうので、基板に穴を空けて裏から実装する形が主流になりました。


NeoPixelとは

RGBそれぞれのLEDと極小マイコンを内蔵し、AarduinoやESP32からは1本のGPIOで好きな色に光らせる事ができるフルカラーLED。その上数珠つなぎに連結できるので、数が増えても信号線は1本で済み、かつ好きな位置のLEDを個別に点灯できる。

標準的な5mm×5mmのSMDタイプの他に、より小さなものや基版に対して垂直面が光るサイドタイプ、昔ながらの砲弾型スルーホールタイプなど様々な形状がある。
細長いテープに大量のNeoPixelが配置されていて、好きな位置で切って使えるストリップタイプも一般的。他にブレッドボードで使いやすいようピンヘッダーを付けたものや、円形や格子状に配置済みのPCBモジュールもよく見かける。

正式な型番はWS2812BSK6812で、NeoPixelと言えば通常はこれらを指す。WS2812(Bなし)は6ピン(うち1ピンはNC)で、後に電源入力を1本に統合/逆接続保護回路が付いて4ピンとなったWS2812Bが登場した。SK6812はそのクローン品で、WS2812Bと全く同じプロトコルで動かせる。
ちなみにNeoPixelというのはAdafruitによるブランド名らしい。

5V駆動なので、ESP32など3.3Vのマイクロコントローラーから使うには3.3Vから5Vへのロジックレベル変換が必要。

消費電流は形状によりけりで1個につき5mA~12mAくらい。SK68xxシリーズについては、末尾2桁が使用電流を表す事になっていてわかりやすい。SK6812であれば12mA、SK6805-1515なら5mAといった具合。ちなみに68の部分はICシリーズ名を表す。

AdafruitによるNeoPixelの詳しい接続ガイド。

WS281x系の製造メーカーであるWorldsemiと、SK68xxシリーズのメーカーNORMANDのサイト。多種多様な型番が並ぶ。むしろ多すぎて違いがワカラン。


代表的なバリエーション

WS2812BシリーズとSK68xxシリーズそれぞれ様々なサイズが用意されている中から代表的なもの、概ね入手しやすいものをリストアップしてみた。ここに挙げた以外にもディフューザーが付いたやつとか、細かいサイズ違いとか、キリがない。

ちなみに下記記事にWS2812B-50503535、SK6805-2427、WS2812-2020SK6805-1515の大きさ比較写真があった。厚みの写真もあってわかりやすい。


WS2812B / SK6812 (5050/無印)

Aliexpress XUNATA Indoor-Lighting Storeより

標準的な5mm四方のSMDタイプ。厚みは1.65mm。型番にサイズを付与してSK6812-5050のような表記になっていることもある。

写真のように光源の周囲が白いものと、黒く塗られているものがあり、黒い方はWS2812B-Bのように-Bが後ろについてたりする。秋月に白も黒も取り扱いがある。

Worldsemi WS2812Bデータシートより


MINI (3535)

3.5mm四方の小型版。サイズ表記でSK6812-3535のように書かれていることもある。正確には3.7mm×3.5mmで少し縦長。厚みは1.95mm (WS2812B-MINI, SK6812-MINI-HS)、または1.1mm (SK6812-MINI)。WS2812B-MINIのSK6812版がSK6812-MINI-HSで、無印のSK6812-MINIはWS2812B-MINIとは違って背が低いのでややこしい。
これも上部の周囲が白いものと黒いものがある。

以前は自作キーボードでも使われていたが、キースイッチと干渉しない(基板表面に飛び出さない)ようにするため、基板裏から基板上の穴にはめ込み、本体裏のパッドと基板の間をハンダでするような高度なハンダ技術が要求された。そのため今はし易い後述のmini-eがよく使われている。

SK6812 MINI / MINI-HS 比較
SK6812 MINI / MINI-HS 比較

SK6812 MINIとMINI-HS。それぞれのデータシートより。背が低い方はパッド形状がやや複雑。


SK6812 MINI-e

SMDタイプのminiと違い、パッドが左右に飛び出していてハンダ付けしやすくなっている。
基板表面に飛び出さないため、自作キーボードでキースイッチを光らせるLEDとして頻繁に採用されている。と言うか、ほぼほぼメカニカルキーボードのためだけに登場した形状なのでは…… 普通の電子工作ではLEDが基板表面に飛び出てて困ることないし。NeoPixelは殆どSMDタイプなので、手ハンダしやすいというメリットはあるかも。

SK6812 MINI-e
SK6812 MINI-e

データシートより。SMDなんだけど基板に穴が必要という不思議なフットプリントが必要になる。


SK6812 Side / WS2812B-4020

WS2812B-4020データシートより

光源が横にあり、表面実装した時にPCBに対して垂直面が光る。大きさは2mm×4mmでちょっと細長。高さ(厚み)は1.5mmなので5050と同じくらい。

工夫次第で間接光が演出できるオサレな形状だが、その分芸術センスが要求される…… 気がする。自作キーボードでは本体の周囲を光らせる用途で使われていたりする。SK6812版は秋月に取扱あり。

WS2812B-4020 / SK6812 Side
WS2812B-4020 / SK6812 Side

上がSK2812B-4020、下がSK6812 Side。それぞれのデータシートより。
寸法はほぼほぼ同じだけど、SK6812 SideはVDDが太くなっていたり、各パッドのサイズが微妙に異なるようだ。言っても0.1,2mmの違いなのでフットプリントは共通で行けそう?


SK6812-2020

MINIより更に小さい2mm平方サイズ。厚みも0.65mmしかない。もはや全体がLEDといったていで5050のような周囲の縁はなし。電光掲示板的な用途なら、同じ面積により多く敷き詰められるので繊細なディスプレイが作れそう。

SK6812-2020
SK6812-2020

メーカーサイトより。ちっちゃくて透明で正方形でかわいい。


WS2812C-2020 / WS2812B-2020

2020とサイズはほぼ同じだが、こちらはパッドが端面スルーホール(Castellated Holes)っぽい形状でLED部分より左右に伸びている。
普通に表面実装する以外にも、基板に適切な大きさの穴を開ければSK6812 MINI-eのように裏から基板表面に出ない形の実装もできそう。

CとBの違いについては、WorldsemiのサイトによるとWS2812Cは5mA、WS2812Bは16mAで消費電力が異なる。そしてWS2812B-2020はNormandにもあって、Worldsemiのものと比べると縁に黒いラインがあったりと全体的に黒っぽい。消費電力は同じ16mAのようだ。
WS2812C-2020は秋月に取り扱いがある。

LCSCにあったWorldsemiのWS2812B-2020と、AliexpressにあったNormandのものと思われるWS2812B-2020の写真。後者はラインが黒くて内蔵ICもなんかでかい。


SK6805-1515

極小、1.5mm平方サイズ。厚みは0.65mmで2020と同じ。ここまで来るとSMD 0603パッケージの単色チップLEDと同じ感覚で使えそう。SK6805-EC15という表記もある。
NORMANDのサイトによるとさらに小さいSK6805-EC14という1.4mmサイズも存在するが、あまり流通していないようだ。まあ、0.1mmしか違わないんじゃ誤差だもんね……

SK6805-1515
SK6805-1515

メーカーサイトより。SK6812-2020をそのままひと回り小さくした感じ。もはや完全にチップLEDサイズ。


WS2812D / PL9823 (Diffused Through-Hole LED)

スルーホールタイプの砲弾型のもの。直径8mmのxxxx-F8と5mmのxxxx-F5があり、秋月ではPL9823について両方の取り扱いがある。Diffusedとある通り、白濁した半透明のLEDとなっている。透明のタイプも過去には存在したらしい。
NeoPixelと同じライブラリで問題なく扱えるようだが、電源投入時に青く光ってしまうという情報があった。

これにはWS2812Bではなく、それと同じようなWS2811というICが使われています。
このLEDに電源入れると、一瞬青色に光ります。
それも最高輝度で...
暗いところで電源投入をすると目くらましレベルですよ。

WS2811搭載のLEDの電源投入時の挙動が気になる | なんでも独り言

WS2812D-F5のデータシートより。写真を見る限りは8mm版もピンのサイズは同じに見える。


SK6812-RGBW

RGBの他に白LEDも搭載した4色バージョンで、完全な白や淡い色などより豊かな色が表現可能になっている。と言っても、Arudinoのコードから光らせる時はRGBの他にWの値も直接指定しなければならないので、光の色を理想通り操るには多少の経験が必要な気がする。
白色LEDの色でさらに下記の3種類がある。

SK6812-RGBW-BW

Blue White、昼光色。青に近い色。色温度は5500-10000K。販売サイトによってはCW (Cool White)の表記になっていることもある。

SK6812-RGBW-NW

Natural White、昼白色。3800-4800K。色としての自然な白を出したいならコレだろうか?

SK6812-RGBW-WS

Warm Sunlight、電球色。2700-3200K。WW (Warm White)の表記になっていることもある。

SK6812-RGBW
SK6812-RGBW

メーカーサイトより。大きさは5050サイズ。


その他の型番

アップグレードした後継品的なものなど、型番が若干異なるLEDも沢山あるのですが、あまり普及していないと言うか、WS2812Bが圧倒的に普及しすぎていると言うか……
しかもそういった仕様の異なるLEDはNeoPixelと互換性がなかったりする事から来るトラブルもあって、結局「WS2812B(SK6812)しか勝たん……」みたいに書かれているのをちょいちょい見かけます。

正直、色々ありすぎてよくわからんかった……
なので以下はあくまで参考程度にして下さい。嘘書いてる可能性が高い。
警告したからね!ワイは知らんよ!

DotStar (SK9822)

これはNeoPixelと同じように普及していて、より高速に点灯できるので視覚効果(POV)ディスプレイ用途ではこちらの方が向いている。SPI通信を使うので信号線は2本必要になっている。

“DotStar”“NeoPixel”と同じようにたぶんAdafruitでの呼び名だと思う。Adafruitで扱われているLEDストリップのページにはSK9822のデータシートがあるので、SK9822をDotStarと呼んでいるのだろう。
あとAPA102という型番がつくものもDotStar互換っぽい。

WS2811

WS2812より古いバージョンで、ICがLEDの外にある。したがって基本的にはテープ状のもの。と言うか、LEDとICが別になっているので、WS2811は正確には制御ICの事を指すのだと思われる。
またIC一つが3つのLEDを操作するようになっているので、LED3つを使って一色を表現する模様。WS2812Bと違って12V駆動。

WS2813

信号線が2本になっていて、途中のLEDが壊れていても大丈夫。電源はWS2812Bと同じ5V。リフレッシュレートも高い?

WS2815

WS2812Bは5Vなので、大量のLEDを点灯させようとすると電圧降下で途中から色がおかしくなってしまうが、WS2815は12V駆動になっており、大量のLEDでも色が変にならない。
またWS2813同様、信号線が2本で途中のLEDに不具合があってもそれ以降には影響がない。

WS2822S

型番から察するにSK9822はこのWS2822のクローン、ということはDotStarと同等品?
秋月で普通に売ってる。


調べれば調べる程新しい型番が出てきてキリがないのでこの辺で切り上げたいと思います。ちかれた……

この記事のタグ[This article is filed under]: 電子工作[Electronics] | 開発[Dev] | Arduino[Arduino] | ESP32[ESP32] | 軸の秤[Mechanical Switch Force Curve Measuring Machine]


この記事はここで終わりです。
読んでいただきありがとうございました。
良かったらシェアしてね!

That's all for this article. Thank you for your reading.
Please share this if you like it!

Twitter | Reddit | Facebook | Pinterest | Pocket

前の記事[Prev Post]

前の記事のアイキャッチ画像

CH9102F, CH9329, MT3608... 最近気になってるICとかメモ【電子工作】

次の記事[Next Post]

次の記事のアイキャッチ画像

電子工作初心者による可変抵抗器についてのメモ