40%キーボード『Epomaker TH40』お写真&所感
久しぶりにメカニカルキーボードを購入したのでご紹介します。Epomaker TH40という、2024年に発売された比較的新しい40%キーボードです。
キーボードは60%まではどんな人でも違和感なく使うことが出来るんですが、40%になると途端に学習が必要になってしまうためハードルが高く、これだけメカニカルキーボードがメジャーなものとなった2025年においても非常に数が少ないです。そんな中でも一万円台前半で買える最もお手頃、かつVIA対応、ガスケットマウント、2.4GHz/BT完備のとても堅牢な作りの40%キーボードがこのEpomaker TH40なのでございます。流通面でも公式サイトの他国内Amazonから手軽に購入でき、非常に入手しやすくなっております。と言いつつ私はアリエクから買いました、セールで安かったから(笑)。
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Epomaker TH40
https://epomaker.jp/products/epomaker-th40
というわけでお写真を紹介しつつ、レビューと言うほどではないですが使用感もちょいちょい書いていきたいと思います。では早速外箱からどぞ。
化粧箱と同梱品

こんな感じの立派な化粧箱に入っております。Epomakerさんのキーボードを買うのは初めてなんですが、買ったあとにあそこのは品質悪いぞみたいな英語スレッドを見つけてちょっとびっくりしています。少なくともTH40に関しては全くそんなことはなく、こういった外装から商品本体まで、とても良い品質だなぁと感じました。

スマホなどのガジェット梱包によく使われているこの白いシュワシュワの薄い袋、ホント好き。なんて言うんだろう。
上に開けるタイプの蓋を外すと、説明書とキーボードがお目見え。分厚いクッションに覆われており、これなら国外からの輸入でも安心です。説明書は日本語を含めて9ヶ国語くらいまとまっていてちょっとした冊子になっています。まあ、翻訳は微妙に怪しいですけどね(笑)。日本語の説明書については後述。

同梱物はキーキャップ/スイッチのプラー、USB-Cケーブル、2.4GHz接続用のUSBドングル、予備のキースイッチ。
説明書以外の同梱物はキーキャップ/スイッチのプラー、USB-Cケーブル、2.4GHz接続用のUSBドングル、それから予備のキースイッチ。最近はUSBドングルを本体に収納できるキーボードやマウスも多いですが、TH40にはそんな気の利いた機能はないので、ドングルは無くさないように気を付けなければなりません。 ……と、思いながらEpomakerのサイトを見ていたら、TIDE49はドングルをしまえるようになってるんですね。なんでや、なんでTH40はそうしてくれなかったんや。スペース無かったんか?
USB-Cケーブルは1.8mでした。バリバリによるケーブルタイ付きで編み込み式のケーブル、安っぽさはありません。ただケーブルは真っ白で、薄紫の本体と色が合ってるとは言いづらいかも。
キースイッチについてはEpomaker Flamingo SwitchとEpomaker Wisteria Switch (Linear)から選択することが出来ます。前者はピンクと紫のクリアタイプのスイッチで、後者はWisteria(藤)の名の通り藤色のツートンでシャフトが黄緑色になっています。どちらもリニアスイッチですが、Flamingoの方が重めだけどアクチュエーションポイントは浅め、Wisteriaは軽いけどアクチュエーションポイントは気持ち後ろにあるようです。


画像はいずれもAmazon販売ページから
自分は適当にWisteriaを選びました。WisteriaスイッチはV2というRGBのディフューザーが付いたバージョンがあるようなのですが、付属していたのは残念ながら古いタイプのようです。今日日《きょうび》砲弾LED使ってるキーボードなんて無いので、できればV2が良かったです。
まあでも、どうせスイッチは交換するつもりなので、なんでもいいかなって。今はまだ交換せずにWisteriaを試していますが、特に問題はありません。打鍵感はとても良い方だと思うのですが、自分は単純にリニアスイッチが好きではないので、正直あまり感想はないです(笑)。本体のガスケットマウントと合わせて、これは良いスコスコ感なんじゃないですかねぇくらい。こういう控えめな、上品で静かな感じのタッチは人気ですよね、静電容量方式っぽいというか、RealForceっぽいというか……。ワイはもっとガチャガチャ五月蝿いキーボードが好きなんじゃ。
説明書

窒息の危険ウィジェット。なぜか『小さな部品』がウィジェットに翻訳されてしまった模様。
説明書には日本語ページもあるんですが、翻訳はよくある中華ガジェットって感じ(笑)。意味はわかるので実用上の問題はありません。

ところどころ中国語のままなのは御愛嬌。『諮《はか》る電力』!!…… は日本語か。難しい言葉を使うなぁ(笑)
こうしてディフォルトのキーコンビネーションが書かれています。一度カスタマイズが済んでしまえば使いませんが、最初はどうしても必要なのでしっかり書かれているのは安心。接続方法やカスタマイズ方法も書かれていますが、VIAでのカスタマイズに関しては説明書に書かれている情報だけではうまく行かず首をひねりました。後述します。
ちなみに説明書のPDFも下記からダウンロードできます。iPadに入れておきましょう。
Epomaker TH40 Manual – epomaker
https://epomaker.com/blogs/manuals/epomaker-th40-manual?_pos=2&_sid=c3bda08d0&_ss=r
本体

この他に黒い筐体にオレンジのアクセントのカラバリもあります。
さて箱の中身をしっかり見たのでキーボード本体に移っていきましょう。今回購入したのは紫のカラバリ。ほぼ灰色の非常にうすーいラベンダー色の筐体とキーキャップを、ブルーベリーの濃いキーキャップが囲っています。キーキャップはよくあるCHERRYプロファイル形状で、PBTですがダブルショットではなく昇華型のものです。色、形状や大きめの刻印と合わせて、昨今の洗練されたキーボードと言うよりは、どこかレトロな雰囲気を感じさせます。ファミコン……と言うよりはSnesに近い雰囲気ですかね。 と言いつつ、最初からキーキャップは交換するつもりでもう注文してあるのだ✌ どうせVIAでカスタマイズしたらキーの刻印とかてんで嘘になっちゃいますしね。

本体裏面は中央にネームプレートのみのすっきりデザイン。四隅のゴム足は長く安定感があります。雪のように白いゴムはちょっと汚れやすそうですけどネ。もっとも、自分はキーボードを机の上で頻繁に動かすため、ゴム足が無い方が好みなのですが、これは非常に少数派の意見でしょう。じっさい養生テープでゴム足を隠して滑りを良くして使ってたりします。すごく快適ですよ、キーボードを頻繁にどかしたりする人はお試しあれ。
ちなみにプレートには日本のいわゆる技適マークも付いております。公式サイトでも無線通信認証を謳《うた》っているので、ちゃんと通したのでしょう。技適警察が来ても安心です。技適非対応と書かれたレビュー記事もみかけましたが、おそらく発売初期はまだ通っていなかったのでしょう。

キックスタンド
最近は2段階に高さを変えられる足なんかもよく見かけますが、TH40の足は一段階のオーソドックスなものとなっております。足を立てることで奥が5mmほど高くなります。Cherryプロファイルのキーキャップとは言え、やはり自分はこの足を立てて角度を付けないと打ち辛いなと感じました。

USBポートとスイッチ
本体のコネクタはもちろんUSB-C。金属風のパーツで囲まれており、ここでも安っぽさは見せません。照明の加減でまったく見えなくなってしまっていますが、スイッチの下には
〈2.4G USB BT〉と書かれていて、スイッチを中央に合わせることで有線接続、左右にスライドさせることでそれぞれの無線接続となります。
この手のスイッチはどのキーボードでもだいたいこの位置にありますが、個人的には本体上面、つまり見える位置に欲しいなぁと思ったり。Windowsとmacでそれぞれ無線、Bluetoothにしてあるので、割と頻繁に切り替えるんですよね。ただまあ美的感覚から言うと見えない方が良いのでしょう。

本体右上にインジケーターLEDが3つ
本体右上に控えめなインジケーターランプが3つあります。一番左はCapsLockでロック中は赤く光ります。真ん中はWin/Appキーロック表示。そして右は接続モードで、2.4GHz無線接続ではグリーンに、Bluetooth接続時は赤く(青じゃないんかい笑)光ります。有線接続では消灯。いずれもお上品にうっすら確認できる程度にしか光りませんので、夜でも眩《まぶ》しくて鬱陶しいということはありません。

オサレだが正直邪魔なストラップ
40%であることを除けば、このキーボードの最大の特徴は本体左に取り付けられたこの小粋なストラップ。昨今のメカニカルキーボードにしては比較的軽く作られていることと合わせて、持ち運びを意識しているのだと思われます。確かに、ドレスと共にこのキーボードをクラッチバッグのごとく携《たずさ》えてキーボードイベントに赴《おもむ》けば、会場の視線を独り占め出来るかもしれません。
でもねー、別に持ち歩かないし、お家《うち》で使う分にはシンプルに邪魔なんですよねコレ(笑)。横にマグカップとか置きづらくなっちゃうし、本体を動かすときにあちこちぶつかるし。というわけで速攻でお役御免となりました。ネジで簡単に取り外せるようになってるのはとても良きです。
レイアウト

TH40のレイアウト
さて、本体を舐め回したところで次は肝心のキーレイアウトを見てみましょう。パッと見はロウスタッガードのオーソドックスな40%配列ですが、特徴的なのは左シフトキーとスペース中央に鎮座するFnキー。
ISOスタイルの左シフトキー
まず左シフトキーはいわゆるISOスタイルの小さなシフトキー+追加キーというスタイル。UK配列などヨーロッパのキーボードに見られる配置で、これはUSキーボードの長いシフトキーに慣れた人間からするとめちゃくちゃ打ちづらい。ただまあ元より記号などのキーが足りない40%キーボード。これをうまく活用していくしかありません。自分の場合はここにIME切り替えを割り当てるという奇策(?)に落ち着きました。数日使っていますが、まだ全然打ち間違えます。慣れるしか無い。
3分割のスペースバー
親指キーも1uで構成されている格子配列な自作キーボードならいざ知らず、このようなロウスタッガードタイプの40%キーボードで3分割というのは実はけっこう珍しいのではないかと思います。TIDE 49は同じEpomakerなのでともかく、Keychron Q9だって2分割だし、古くはVortex CoreとかMiniVanも2分割でしょう。多ければそれだけレイヤーを割り当てられますし、困ることはありません。
このFnキーは左に寄っているので、左の親指でタイプすることになるかと思います。しかも1uなので、両隣のスペースバーと比べるとやや打ちづらく、少し特殊な機能を割り当てて使うのが良いのかもしれません。と言いつつ、自分の場合は右手の親指を伸ばしてタイプしてるし、割り当てたのはコロンという何の変哲もない記号キーなんですけどね…… 左手の親指は不器用であまりうまく動かせません。
なお両隣のスペースバーは2.25uと2.75uとなっておりますので、一般的なUS配列の左右のシフトキー(あるいはエンターキー)のキーキャップが使えます。
ホームポジションがやや右にズレているのが気になる
一見ノーマルなロウスタッガードですが、ホームポジションに構えると実は中心が右に寄っていたりします。左の方が0.5uだけ長いんですよね。僅かな差ですが、けっこう気になるので自分でも驚いています。構えるときにちょっとだけ意識して右寄りに手を置く感じというか。まあ、慣れてしまえばそんなに気にならないんだと思いますが、万が一自分で40%キーボードを作るようなことがあれば、左右対称というのは気をつけたいなぁと思いました。
物理レイアウトはこんな感じですが、VIAに対応していますのでソフトウェア面はなんとでもなります。VIAの設定方法で少しひっかかりました。気になる方は下記の弊記事を御覧くださいませ。他人の40%キーマップが気になる方もどうぞ。ちな、Mod/Tap未対応みたいなレビュー記事も見たのですが、VIA対応なので普通に使えております。ご安心下さい。
40%キーボード『<strong>Epomaker TH40</strong>』を買ったのでカスタマイズをできるだけ詰めてみた
https://romly.com/blog/epomaker_th40_customization
TH40のスペック

今更ではありますがここでTH40のスペックをご紹介しましょう。
- キー数は44。すべてのキーキャップを標準的な60%セットから賄えます。
- 筐体はABS、ガスケットマウント方式。
- キーキャップはCherryプロファイル、PBT昇華型。
- スイッチはEpomaker FlamingoまたはWisteria Linear。ホットスワップ対応。
- 南向きRGB LED搭載。見た感じSK6812mini-eっぽい。
- 接続方式は無線2.4GHz、Bluetoothまたは有線(USB-C)。
- VIAカスタマイズ対応。
- 本体バッテリーは公称3000mAh。RGB LED
- 本体サイズは実測で258mm×100mm。QWERTY列のキートップまでの高さはゴム足を含めて約35mm。
というわけで、このスペックで公式サイトから12,000円で買えるってとてもお得なのではと思います。シンプルにメカニカルキーボードとしても安いですし、コストパフォーマンスは抜群に良いです。なんだったらアリエクならセール等でもっと安く買えちゃったりします。

キンカチョウとの大きさ比較。
そして40%なので場所はまったく取りません。ご覧のように、キンカチョウと比較すればその小ささがわかるのはないでしょうか。わからない方や文鳥をイメージしてしまう方向けに説明しますと、この鳥は錦華鳥《きんかちょう》と言いまして、大きさは文鳥の半分くらいしかないです。
ちなみに、本体重量は実測で438.5gでした。昨今ガスケットマウントだ金属筐体だと、メカニカルキーボードは重くしっかりしていた方がいいという風潮がある中、片手でひょいと持ち上げることが出来るこの軽さはとても嬉しい。AppleのMagic Keyboardが240gなので、それと比べてしまえばTH40もかなり重いとは言えるのですが、あっちはいくらキータッチが良くても所詮はペチペチキーボード。ホットスワップのCerry MX互換スイッチ、ガスケットマウントのメカニカルキーボードとしてこの軽さはなかなかに驚異的。
まとめ
というわけで、令和最新40%キーボード、Epomaker TH40でございました。打鍵感よし、コスパよし、ホットスワップよし、VIAよし。四方ヨシとまとまったとてもいい感じのメカニカルキーボードです。ロウスタッガードの40%キーボードに抵抗がない方には普通におすすめできます。
一方で、どんなによく出来ていたところで所詮は40%キーボードです。慣れていない普通の方には絶対にお勧めできません。初めて40%キーボードに挑戦してみたいという方は、同社のTIDE49ですとか、Keychron Q9ですとか、単純に60%から数字キーを取り除いただけのようなキーボードから入ったほうが無難でしょう。
ではこんなところで、皆様良いキーボードライフを。あでゅー。

うちのキンカくんも気に入っていただけたようで、めでたしめでたし。
この記事はここで終わりです。
読んでいただきありがとうございました。
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