NETFLIXのオーストラリア産ドラマ「シークレットシティ」雑感
日本で最近NETFLIXで配信が開始されたドラマですが、制作は2016年みたいです。特にNETFLIXオリジナルというわけではないみたい。
オーストラリア政府の腐敗というか、中国の危険なほどに強過ぎる影響力を、ジャーナリストが命を危険に晒しながら追っていくというポリティカルサスペンスドラマでした。
全体的な雰囲気は極めてシリアスに作ってあって、ちょうど同じNETFLIXオリジナルシリーズの『ハウス・オブ・カード』に近い感じです。特にオープニングはよく似ていて、けっこう意識しているのではないでしょうか。
あちらが陰謀を操る悪の政治家視点なのに対して、こっちは昔ながらの正義のジャーナリスト視点というスタイル。話の流れは少し異なりますが、ハウス・オブ・カードが好きな方はけっこう楽しめると思います。
ハウス・オブ・カードなど、この手のジャンルの楽しみの一つに、米国議会の仕組みが伺い知れて面白いというのがあると思いますが、この『シークレットシティ』はオーストラリア政府が舞台。そもそもオーストラリア制作のドラマなんてほとんど見ないので、政府に限らず全体的に興味津々です。国会議事堂は古墳みたいに地面と一体化しててかっこいいし、警察のチェック模様もおしゃれ。FBIみたいな州警察もちゃんといるんですね。
オーストラリアでこれだけのクオリティのドラマが作られていることに正直びっくりしましたが(ごめんなさい)、よくよく考えれば当たり前の話。だってウルヴァリンでお馴染みヒュー・ジャックマン、ソーのクリス・ヘイムズワース、他にもニコール・キッドマンとか、ケイト・ブランシェットとか、オーストラリア出身の俳優ってたくさんいますよね。ってことはそれ以外の分野、監督とか脚本とか撮影も当然強いはず。マッドマックスにクロコダイル・ダンディーと、オーストラリアを代表する映画もあります。そういえばNETFLIXオリジナル映画でちょっと前に見た『CARGO (2017)』もオーストラリア制作の面白い映画でした。オーストラリアっていうとあの広大な砂漠のイメージが強かったからシークレットシティとのギャップにびっくり。
なんだかオーストラリアの話ばっかりになってしまいましたが、全体的に品質が高くて見応えあるドラマでした。ハリウッドの同じようなジャンルに比べると登場人物は少なめ、話数も少なくて頭をそれほど頭を使わずに見られるのも敷居が低くて良いと思います。あとはトランスジェンダーな登場人物とかが普通にいて、別にその設定は物語とは関係ない、単なる登場人物のいち設定である、というのも今風のドラマだなぁと思いました。わざとらしく不自然なほどに人種に配慮(?)するハリウッド映画も多くなってきましたが、少なくともこのドラマは気になりません。
主演はアナ・トーヴ。整った美人ですよねこの人。フリンジのダナム捜査官として見慣れているので、これまた普通にハリウッドのドラマを見ている感覚に陥ります。知らなかったんですが、彼女もオーストラリアの方なんですね。ちなみに吹き替え声優もフリンジと同じ宮島依里《みやじまえり》さん。フリンジのファンであればこれだけで見る価値があるかと😅 プロファイリング手法の誕生を描いたドラマ『マインドハンター』にも出てたんですが、なぜか吹き替えは違う方だったんですよね…… 残念だったのは僕だけじゃないはず。
というわけで、いつもとは違うオーストラリア制作のドラマ、いかがでしょう。おすすめです。イギリスのドラマほど癖もなくてハリウッドのドラマに近い感覚だったので、イギリスやヨーロッパなどの海外ドラマに挑戦する前の準備運動にもいいと思いました(笑)。
残念ながらこの手のドラマにはありがちなクリフハンガー状態でシーズン1が終わってしまいましたが、すでにシーズン2は完成して公開待ちのようです。楽しみにしたいと思います。
この記事はここで終わりです。
読んでいただきありがとうございました。
良かったらシェアしてね!
That's all for this article. Thank you for your reading.
Please share this if you like it!